連載記事:動物行動学としつけ

 
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第7回 犬を迎えるにあたってT

  愛犬との生活を始めれば、それは10年、長ければ20年もの付き合いになります。この長い時間を、飼い主、および愛犬の双方が幸せに過ごす為に、十分な準備をすることをお勧めいたします。では、実際に、愛犬を迎えるまでの過程を順に追って考えてみたいと思います。

1. 犬を飼うってどういうこと?
 
  まずは、何故、愛犬を迎えたいのか、その理由と目的をよく考えてみてください。パートナーが欲しい、番犬として、子供の教育の為、セラピードッグや盲導犬などのガイドドッグを育てたい、など様々でしょう。しかし、それにより「ご家族と犬が幸せになるため」であることは、共通する飼い主さんの願いであると思います。

  一般的に、犬を飼うことによる長所として、心が落ち着く、かわいい、規則正しい生活ができる、運動ができる、子供の情操教育によい、生活範囲が広がり新しい人と出会えるなどがあげられます。確かに、多くの方が、犬との生活により、心身ともに健康になり、より充実した日々を過ごされます。しかし、残念ながら、犬を飼うことによって不幸になってしまう方も少なくないのです。特に、上記のような犬から与えられる恩恵ばかりを期待し、犬に与えなくてはいけない「ケアー」について十分理解していない為に、「こんなつもりでは・・・」と犬との生活を苦痛に感じてしまう方をよく見かけます。


 たとえば、犬はたくさんの運動を必要とし、最低でも1日2回、30分〜1時間くらいの散歩が必要です。子犬であれば、探索や遊びのために、家具を噛んでしまう事、トイレを失敗してしまう事も珍しくなく、ある程度の損失の覚悟をしなくてはいけないでしょう。時には、怖い時に噛む、嬉しい時に飛びつく、警戒時に吠える、など、犬としての普通の行動が、家族や他人に迷惑、危害を与える結果となります。犬と一緒に、十分なトレーニングをすること必要です。この他にも、犬を飼うことにより生じる、時間的・経済的拘束は数えきれません。しかし、この一見「短所」と思われる犬へのケアーこそが、犬を飼うことの醍醐味でもあります。犬と共に多くの時間を過ごし、学び、訓練し、成長して行く事を通じて、「家族」としての絆が作られていくのです。

 さて、犬へのケアーについて勉強を始め、愛犬との生活をイメージしてみてください。皆さんは、楽しい生活をイメージされたでしょうか?本当に犬が飼いたいと思われましたか?ご家族皆さんの意志を再確認してください。

 

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吉川 綾 先生
吉川 綾 先生プロフィール
酪農学園大学大学院獣医学研究科卒業 博士(獣医学):盲導犬適性およびイヌとネコの 行動学について研究
1997〜2003
酪農学園大学ワンワン学校スタッフ
1999〜2005
NHK学園「愛犬と暮らす」講座講師
2000〜2003
北海道ハイテクノロジー専門学校「イヌとネコの行動学」講師
2005
タフツ大学「動物行動治療科」研修
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