連載記事:動物行動学としつけ

 
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第18回 破壊行動 1

室内の物を「なんでも破壊してしまうこと」もまた、子犬の飼い主さんにとって大きなストレスではないでしょうか。特に大型犬であれば、その被害も大きく、子犬に悪意がないことが分かっていても、放っておくことはできないでしょう。こんなはずではなかったのに・・・っとおっしゃる飼い主さんも多いものです。

* なぜ何でも壊しちゃうの?

前回も記したように、子犬は好奇心旺盛です。世の中にあるものすべてを口にしてチェックしたい、噛みたい、遊びたい、という強い要求を満たしながら世の中を学んでいく段階で、「壊す」ことが起こってしまうのです。つまり、物を壊す行動自体は、多かれ少なかれすべての子犬が行う行動で、異常な行動ではありません。しかし、壊す物が飼い主さんにとって重要であったり、犬にとって危険である場合に、「破壊行動」が問題となることでしょう。

* どうしたらいいの?

  1. 口の届かないところに移動しよう!
    前回と同様に、まずはこれが基本です。目を離さなくてはいけない時は、クレートやサークルの中で過ごさせるのもよいでしょう。以下のことに気をつけながら生活し、成長していくうちに、子犬は少しずつ、噛んでいい物といけないものの区別がつくようになります。それまでは、噛んだらいけない物で楽しむ経験をできるだけさせないことが大事です。また、飼い主さんご自身も、イライラが減って、子犬との生活を楽しめるようになるでしょう。
     
  2. 覚悟しよう!
    次に、重要なのは、「ある程度は仕方がない」と覚悟を決めることかもしれません。もちろん、高価な物や、犬にとって危険な物を妥協して噛ませる必要はありません。徹底的に口の届かないところへ移動してください。しかし、「犬の口の届くところにある物は、被害にあって当然」くらいに思って、ドンとかまえ、初めから子犬に期待しすぎないであげてください。新しい家具を買うことを考えているのであれば、子犬が成長してからにしましょう。

ここまでは、飼い主さんへの注意事項をまとめました。子犬育ては、予想以上に大変なことかもしれません。できるだけ被害を防ぎ、少し余裕を持って愛犬を見てみると、落ち着いて対応できることでしょう。次号は、子犬たちへの対応を考えてみました。

 

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吉川 綾 先生
吉川 綾 先生プロフィール
酪農学園大学大学院獣医学研究科卒業 博士(獣医学):盲導犬適性およびイヌとネコの 行動学について研究
1997〜2003
酪農学園大学ワンワン学校スタッフ
1999〜2005
NHK学園「愛犬と暮らす」講座講師
2000〜2003
北海道ハイテクノロジー専門学校「イヌとネコの行動学」講師
2005
タフツ大学「動物行動治療科」研修
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